NPO

このところ、ブログが進まなくて申し訳ありません。

次世代を担う子供の役に立ちたいという気持ちをずっと持っていて、
あちこちのボランティアに顔を出したりしていますが、
結局、地域の町内会のようなNPOでお手伝いを始めました。

現在そちらに手いっぱい取られています。
早く片付けて、またブログを続けます。

 

少し前のことですが、「夜間中学校」の支援ボランティアがあったので、
私にできるかどうか見学させてもらいました。

教室が始まる前に、教室を主宰している、いかにも善良そうな女性から会の主旨をお聞きして、
生徒たちが三々五々集まってきたところで、
一人の中国人の男子高校生に日本語の勉強をサポートしてほしいといわれました。

このようなことは初めてのことで、戸惑いましたが、
彼の持ってきた日本語の教科書を開いて、勉強のサポートをしようとしましたが、彼は全く乗り気になりません。

「何に興味があるの?」と私が聞きますと、現代史だといいます。
何か知っているか聞きますと、何も知らないといいます。
「それじゃ」といって、「こういう話でいいの」と何度も彼に念を押しながら、日本の現代史の概説を始めました。

日本の江戸時代ペリーが来航し、
それを期に、日本は天皇を頂点にした明治時代に変革した。

やがて日清戦争が発生したが、
武士の国の日本は戦争に強くこの戦争に勝利し、
清からの賠償金をもとに富国強兵に力をいれた。

やがて南下してくるロシアと戦争になり日本はこの戦争でも勝利したが、
その後、日本軍は満州のボスであった張作霖を殺害した。
張作霖の殺害は、コミンテルンの仕業との説もある。

どちらにしても、それを期に日本は全面的に戦争に突き進んだ、等々。
ただし、「歴史は君自身が勉強しなければいけない」
というようなことを話しました。

この辺まで話したところで、
担当の女性が私を教室の外に連れ出し、
「そのよな政治的な話はやめてください」と私を制止しました。

多分向うでもそう思ったでしょうが、
「この教室は私に向いていない」とこの仕事を辞退しました。

 

先日、久しぶりに学生時代の同窓生と一杯やりました。

彼は退職後、季節に応じて雪国の奥さんの実家と東京の自宅を往復し、
趣味の油絵を書いたり、花の栽培をしたりしているそうです。

彼は魚がおいしいという居酒屋をインターネットで調べてきて、
予約が必要な小さな居酒屋を探して、
「7時以降の予約が入っています」という条件で酒盛りを始めました。

彼は「歳を取ったら、うまいものを食わなくて何の楽しみがあるか」のようなことをいいます。
私は雑食で、普通以上のものなら何でもいいという人間だから、
雑食食いは低級なように言われて、内心軽いショックを受けました。

私は、政治の話をしました。
彼は、「そんなことは何の役に立つのか」と真顔でいいます。

韓国や西洋が日本を訳もなく非難をしたとき、私は可能な限り反論するといいますと、彼はそんなことは意味はないと、罵りにも似た言葉を投げつけます。

 

今までそれほどとは思わなかったのだが、
この人とは「こんなにも違う人間だったのか」と、
唖然というのか呆然というのか、
酔いは完全に消滅して、早々に酒宴を終わりにして帰途につきましたが、
これほどまでに価値観の違う人間とは、
この先会うこともないだろうと漠然を感じました。

 

ここで挙げた二つの話は、似ているところと似ていないところがあります。
似ているところは、「問題を起こしたくない。問題が起こることにかかわりたくない」という心理が強く、
似ていないところは、一方が困っている人に力を貸したいという気持ちを持っているのに対して、
他方はそもそも他人とは関係ない、趣味を大切にし、自分は美味いものを食うことが一番大切だと思いっている点です。

 

個人の生き方として彼らを批判しませんが、
日本人はみんなこんなに平和ボケしていいのだろうかと、
空虚さを覚えます。

error: コピーできません !!