月別アーカイブ: 2012年03月

3 posts

経済 2

2冊の本を読みました。

三橋貴明、中野剛志 「売国奴につぐ」(以下「売国奴」といいます)
藤井厳喜 「バカで野蛮なアメリカ経済」(以下「バカ」といいます)

なぜこのようなバカで野蛮なタイトルをつけるのでしょうか。
内容は至って真面目なのに。

何れも現在のグローバリズム=新自由主義に対する批判です。
「売国奴」は著者二人による対談で、現在日本の経済政策批判です。
対談の性格上彼らの主張がはっきりしていますが、
データ的なものがあまりありませんのでご説拝聴ということになります。
「バカ」と対照的です。

この本の最大の主張は、
政策的にはデフレを最も回避しなければいけないことで、
そのためには財政出動こそが必要なのであり、
さらなるデフレを招く増税やTPPには反対ということです。

見習うべき手本として、
日本では高橋是清、米国ではルーズベルトを挙げています。

私は経済理論に疎い人間ですので、
彼らの経済について専門的議論が十分理解できませんし、
したがって正当性の判断ができません。

ただ一つ「デフレはよくない」という考えは共有できます。

「バカ」はウオールストリートを中心に議論します。
こちらは前者とは反対にデータをベースにした議論で、
その分わかりやすいですが、批判はその分和らいでいます。

著者はアメリカとの付き合いが深いようで、
自身の肌で感じたアメリカ批判になっています。

金融資本を中心にした「ワンワールド主義」(=グローバリズム)が、
アメリカの政権にも深く入り込んでいる現状を説明、
そして世界へ増長して行くさまを解説します。

しかしこのワンワールド主義は一本調子に発展せず、
リーマンショックやEUの経済危機に阻まれている現状、
将来的にはワンワールド主義の行きつく先も予測します。

ワンワールド主義の対局になるティーパーティの動向、
これらを見据えたオバマ政権のかじ取りの難しさも言及しています。

これからのもっとも注目すべき動向は、
フェースブック等のビックデータのありようで、
これが金融資本と結託したとき、
世界全体の統一管理になる恐ろしさを指摘しています。

話は本題から外れますが、
ウオールストリートからルービン、グリーンスパン、サマーズ等
多くのユダヤ系アメリカ人がワシントン政治の中枢に入り込んでいることから、
アメリカ金融はユダヤ資本が牛耳っていると思われがちだが、
必ずしもそうではなくて、現にアメリカの財閥はロックフェラーやモルガンであり
ユダヤ系を寄せ付けない立場を保っていること、
またユダヤ系の人々も色々でユダヤ=グローバリズムではないということ、
等の解説も大変興味がありました。

私はこれらの主張に心情的には共感しますが、
もっと多くの主張を聞いてみないといけないと思っています。

経済

私は経済にはまったく暗い人間です。

しかし素人なりに、「今の経済の仕組みはおかしくないか」と考えます。

多くの若者は正規の社員になれず(若者だけではないが)、
駅前の商店街はどこもシャッター通りになっています。
日本はとても疲弊しています。

政治家はそのような庶民の窮乏をよそに、
くだらない議論、いや議論ともいいたくない。
「ふざけあい」に終始している。

彼らは毎年一人当たり1億円近くの金を使っているのだ。
雁首ならべて張り倒したいくらいだ。

評論家は「グローバルでなきゃ日本は世界に後れをとります」といいます。
そして「安いことはいいことだ」
「非効率は淘汰されるべきだ」
とマスコミは大合唱しています。

その結果が惨憺たる現状ではないのか。

彼らは言います。

「規制を徹底的に撤廃しないからだ」と。

日本中どこにいっても、郊外には大型店が並び、
昔家の近くにあった八百屋や魚屋や雑貨店はなくなり、
商店街もなくなったのです。

そして職を失った人たちは、若者も働き盛りの中年男性も、
やっとアルバイトにありつき、
なんとかその日暮らしを続けています。

間違っていないか。

グローバリストはいいます。
「努力に見合ったゲインがなければ誰も努力しない」
「何もしない人間に同情する必要はない」
「生存権に抵触する部分にはセイフティネットを設ければいいのだ」と。

共産主義は人のあり方を認識していないところに、
落とし穴があったと思います。
「みんなが稼いでみんなが消費する」はもっともな主張だが、
結果は「みんなが怠けてみんなが消費する」になった。

今禿鷹グローバリズムは、「努力するものが稼ぎ、余裕のあるものは弱者に手を差し伸べる」ではなく、
「稼げるものは稼ぎ、ますます貪欲に稼ぐ。弱いものからも当然に」
これもまた人間の心理なのあり、
愚かなコメンテイターはこの心理を知ってか知らずか
「もっと解放しろ、もっと解放しろ」といっているのです。

トリクルダウンという名の主張があります。
それは「富める者が富めば、貧しい者にも自然に富が浸透する」というもので、
グローバリズム=新自由主義の正当化の論拠になっています。

嘘つけ。

「2割の人が世の中をリードし、8割の人はついていくだけだ」とはよくいうことです。
個人的には私は人並み以上に努力した人間ですし、
なまけものは嫌いです。
しかし好き嫌いは別にして、
スーパーマンだけの社会、選ばれた20%の人たちだけの社会などあり得ない
(まして1%の人だけの世界など)。
様々な人が共存するのが人の世なのであり、
そのことを前提にした社会システムを構築しなければいけないのです。

このあたりの問題を個人的な思いだけではなく、
専門家の考えを勉強してみたいと思います。
そして私たちにできることがあるのか、
考えてみたいと思います。

カナダのジャーナリストが書いた「ショック・ドクトリン」がアメリカで評判になったようです。
翻訳本がでていますので、読んでみようと思います。

InDesing

もう一年も前の話ですが、「マニュアルの作成にWordとDreamwverを使います」と書きました。InDesignがいいとは思ったのですが高価ですので、たまに使うだけなのにそれだけ投資するのに躊躇しました。

Yahooオークションをウオッチしていたら、InDesign2.0が安く出ていたので落札しました。確か7千円位だったと思います。多分10年位前のリリースだと思いますが、たまに使う人にはこれで十分です。

Vistaにインストールを試みましたがインストールできませんでした。Windows 7は試していません。結局XPにインストールしました。

中古ですがマニュアルもついています。CS5の解説本を買って補足しています。

使ってみると餅は餅屋でとても満足しています。画面コピーの解像度を心配することなく最善の画像で印刷できます。ページ付や目次や索引も作ってくれます(索引は試していません)。

機能が豊富なので使いこなすには大分時間が必要だと思います。

Adobeのソフトは良いのですが、どれも高価でもう少し手の届く価格にしてくれればいいのですが…
素人ユーザは相手にしていなくて、プロのデザイナーやDPT作業者を相手にして、高価でもプロの人たちにより良いものを開発するという考えなのでしょう。