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コンピュータとの付き合い

私はコンピュータの付き合いが40年以上になります。

最初は汎用コンピュータ(富士通FACOM)で、
一枚1円のパンチカードを積んでFORTRANの多変量解析のプログラムを走らせていました。

それからUNIXやPCの世界でずっとプログラムを書き続けています。

PCが世に生まれたときはOSはまだDOSで、
PCはもっぱらワープロ用でした。

当時いわゆるワープロ専用機は高価でしたので、
PCはほかに表計算やパッケージソソフトも使えるので、
「ワープロは買えないが、ワープロよりこちらの方が実用的にいいか」という位置づけでした。

PC用のワープロソフトといえば、
管理工学研究所の「松」がよかったですがなぜか高価で、
そのうちジャストシステムの「一太郎」が出現し値段も手頃でしたので、
アッという間に一太郎はワープロソフトの世界を席巻しました。

私は(おそらく他の多くの人も)一太郎を気に入っていましたが、
マイクロソフトの販売戦略に負けてしまい、
今は見る影もありません。

表計算ソフトはMultiPlanという今のExcelの前の製品でこれは結構よくつかいました。

私はコンピュータソフトビジネスの世界に入り、
PCでWindows3.1が出た時代だったかと思いますが、
駅の乗り換えソフト「エキスパート」が出たときは、
衝撃を受けました。
「ビジネスをやるなら、このような小さくてもたくさんの数の需要が見込める商品がいい」
と感心したものです。

もう一つ「これはいい」と思ったのは、
クレオの「筆まめ」です。
これも「狙いがはっきりしたいい商品だ」と感心しました。

ソフトビジネスは何よりWhatです。
どんなに高度な技術を屈指しても狙いどころがよくないと商売になりません(当然といえば当然ですが)。

データベースはやはり管理工学研究所が「桐」というソフトを出していましたが、
たぶん値段のせいで使ったことがありませんでした。

データベースはしばらくdBaseを使いました。
中身はもう忘れましたが、当時としては使いやすいものだったと思います。

Windows95になってから、
Accessの特にQueryで視覚的にデータベースに問い合わせができることにこれまた衝撃をうけました。
結局Accessとはずいぶん長い付き合いをしています。

しばらくUNIX+CでCADの開発をしていました。
ここでは線一本書くにも自前のプログラムを用意していましたが、
Windows3.1でのプログラミングの教科書Petzoldの[プログラミングWindows]を読んで、
これもまた衝撃で、「これからはWindowsだ」と痛感しました。

それ以来ずっとWindowsの世界にいます。
今も毎日朝から晩まで(夕方まで)コンピュータの前に座って仕事をしています。

仕事という意味では、
たくさんの言語をつかってプログラミングをしますし、
プログラムだけでなくマニュアルやヘルプの作成、
インストールプロジェクトまで何でもやっていますが、
コンピュータのユーザという意味では、まだまだ偏っていると思います。

Wordはいまだにオートフォーマットを使いこなすことができなくて手こずっています。
ちょっとした調べ物は頻繁にインターネットを使い重宝していますが、
Facebookやtwitterを使いこなすことができません。
YouTubeも最近やっと自分流に編集することができるのを知りました。

コンピュータの世界はずいぶん広がっています。
いまだに「コンピュータは嫌だ」という人は、「随分損をしているな」と思います。

音楽

私は特別音楽が好きなわけでも、嫌いなわけでもありません。
たぶん音楽についてはごく普通の人間だと思います。

上京してT大学大学院に入ったとき、
教授はクラシック音楽が好きで、
周りも「クラシックくらい常識」という雰囲気でしたが、
私はそのような「常識」を持ち合わせていませんでした。

就職して早速当時は主流のカセットテープレコーダーを購入し、
毎週(隔週だったか)[FMファン]を買ってはせっせと録音して聞いていました。
200本程度テープがあったでしょうか。

クラシックは好きだから聞いていたのではなく、
must(あるいはshould)で聞いていたと思います。

でもきっかけはどうあれ、それなりに気に入った曲はあります。

私は、交響曲で好きなものはないかもしれません。
理由は分かりません。

協奏曲には好きなものがあります。

  • ベートーベン バイオリン協奏曲 ニ長調
  • ブラームス バイオリン協奏曲 ニ長調
  • ドヴォルザーク チェロ協奏曲 ロ短調
  • ラフマニノフ ピアノ協奏曲

そのほか、メンデルスゾーンチャイコフスキーのバイオリン協奏曲、
ヴィヴァルディの「四季」等もいい曲ですが、
あまりにもポピュラーで好きというほどではありません。

当然といえば当然ですがこれらの曲に詩はついていません。
それなのに、
ドヴォルザークのチェロやラフマニノフの ピアノ曲など身震いするほどの感動があります。
言葉ではない器楽曲でのこの圧倒的存在感は何なのでしょうか。
(次をクリックしてください。ドヴォルザークラフマニノフ

だけど私は本当にクラシック音楽が好きなのかどうか自分でもわかりません。
私の友人の一人はいつもクラシック音楽を聴いていますが、
私はといえば、そんなに日常的にクラシックを聴いてはいません。

聞けはそれなりの感動を受けますが…
結局教養としてのクラシック音楽ということなのでしょうか。

一方ポピュラー曲で、
つらいや悲しいやを並べたてる曲、
好いた腫れたや恨み節は好きではありません。

「そもそも口に出して嘆いてみても何もならない」
「人生は自分の力で解決していかなければいけないだろう」
と基本的に考えているからだとおもいます。

ポピュラーはひとときの安らぎを与えてくれくるものがいい。
ディーン・マーティンの「ボラーレ」やビリー・ボーンの「波路はるかに」がいいです。

「ボラーレ」は確かサン・レモ音楽祭の優勝曲で、
原曲はカンツォーネでイタリア語ですので、
意味は殆どわかっていません。
(ここをクリックしてください

ハッピーな[ディーン・マーティン]のハッピーな唄声は最高です
(ディーン・マーティンは若いころずいぶん苦労したようですが、
苦労が顔にでないのがいいです)。

このたび「波路はるかに」をYouTubeで確認すると、
英語のタイトルは[Sail Along Silvery Moon]で、
夜の海をイメージしているようです。
ここをクリックしてください

しかし、私にはこの曲はあくまで「波路はるかに」であり、
南の海で、青い空に白い雲が浮かび、
小さな舟でのんびりと波に揺られて、
時の流れに身を任せながら聞こえてくる曲なのです。

吉田拓郎

私が吉田拓郎を知ったのは、何年前だったのでしょうか。
名前だけは昔から知っていたと思います。

数年前にラジオを聞いて「いつもふざけた調子の男だな」と思いましたが、
妙に気になっていました。

彼が[襟裳岬]や[結婚しようよ]の作曲者であることは知っていましたが、
それ以外どんな曲があるのか知りませんでした。

どうしても気になって、数年前に彼の評判のCDをインターネットで調べて買ってみました。

「The Best Penny Lane」という2枚組のCDで、
1970-1999の次のような35曲が収録されています。

  • 今日までそして明日から
  • どうしてこんなに悲しんだろう
  • 旅の宿
  • 明日に向かって走れ

これを車に積んで結構よく聞いていましたが、
しばらく聞くていると嫌になります。
気分が憂鬱になります。

だから吉田拓郎が好きなのか嫌いなのかよくわかりません。

最近「18時開演」という4枚組のCDを買いました。
これは2009年のツアーを収録したものです。

このCDは演奏会のノーカットらしく吉田拓郎のMCも入っています。
こちらは、彼が歳をとってきてからの曲が多いと思いますが、
若者らしいギラギラしたものが少なく聞きやすい曲が収録されています。

MCは内容はどれも大変面白ものです。
ただしゃべりが滑らかではありません。

しゃべりたいことが次々脳裡に浮んで、
その割に滑舌がよくないので、話がぼつぼつになります。
実は私もこのようなしゃべり方なので妙に親しみを覚えます。

吉田拓郎には他にどんな曲があるのか、
YouTubeでものぞいてみました。

私は特別音楽に造詣が深いわけではありません。
詩にもまったく縁遠い人間です。

一リスナーとして吉田拓郎の(独善と偏見に満ちた)感想を書きたいと思います
(吉田拓郎および彼のファンは大きなお世話ということでしょうが)。

まず彼は作曲家としては秀逸だと思います。
いろいろな雰囲気の曲を書いていますが、
いい曲がたくさんあります。

ただし詩は私の好みではないものがこれまたたくさんあります。

十分調べたわけではありませんが、
詩は吉田拓郎自身の他、岡本おさみ、松本隆のものが多いようです。

岡本おさみの詩には次のようなものがあります。

  • 襟裳岬
  • 旅の宿
  • ビートルズが教えてくれた
  • 落葉
  • 祭りの後
  • おきざりにした悲しみは

松本隆には次のような詩があります。

  • 外は白い雪の夜
  • 無題(「18時開演」に収録)
  • ああ青春

吉田拓郎の詩には次のようなものがあります。

  • 今日までそして明日から
  • どうしてこんなに悲しいんだろう
  • 我がよき友よ
  • 元気です
  • イメージの詩

岡本おさみの詩は良し悪しは別にして重く何度も聞くにはつらいものがあります。
若いときならいいのでしょうが、
人生も終盤になると「もういいよ」といいたくなります。

松本隆はヒットメーカーらしいですが、演歌のような思わせぶりな詩は好きではありません。
たとえば、先の「無題」の未練っぽい詩は心情としては理解できますが、
歌うなぞ身震いします(とてもいい曲なのに)。

好き嫌いでいえば吉田拓郎自身の詩が好きかも知れません。
ただし、いくつかの詩はいったいなにを言っているのかわかりません。

たとえば、「唇をかみしめて」は雰囲気としてはわかるけれど私には何を言っているのかわかりません。
また[明日に向かって走れ]では、「ノアの箱舟が笑ってきえた」とは何なのでしょうか。

ケチはつけますが、吉田拓郎の歌は結局良く聞いています。
アニメの主題歌のようですが、YouTubeで聞いた[純]は感動ものです。

歳をとると人生いろいろあったけれどハッピーがいいです。

ポピュラーの中で私が一番好きな曲は、ビリーボーンの「波路はるかに」です。
夏になるといつも車の窓を開けて風を受けながら、
大きな音で飽きるまで聞いています。

若いころ、若者らしい悩みを抱えていたころ、
この曲はどれだけ救いになったことでしょうか。