Falling Water 落水荘

ピッツバーグには外国からきた留学生を一般家庭が世話をするプログラムがあって、
私は「手違い」で二つの家族(スチュアート家とハーティ家)のお世話になりました。

スチュアート家の旦那さんの仕事は良くわからなかったのですが、
奥さんが「肝っ玉」母さん風で、「おじいさんだかが昔日本に来た」ような話でした。
古い家柄らしく(家名からして古風です)家は林の中の一軒家で、
確か100年以上前に建てたというとてもがっちりした木造の家でした。
夏に伺ったときは、庭に無数の蛍が飛んでいました。

ハーティ家は今風の中流の弁護士の家族で、
郊外の新興住宅地に住んでいました。
旦那さんが若い頃、日本に来て英語を教えていたということでした。

どちらの家からも、何かがあると呼んでくれて、
アメリカの家庭生活の一端を経験させてもらいました。

スチュアート家では、サンクスギビングデーに呼んでいただき、
七面鳥の家庭料理をごちそうになりました。

ハーティ家では、雪のクリスマスに呼んでいただきました。
明るい現代風の教会にいき、
「これはクリスチャンの行事だから、嫌なことはしなくていいよ」
と旦那さんがいってくれましたが、キリスト教のクリスマス・ミサを垣間見ることができました。
ミサの後は自宅に帰ってパーティーです。
隣近所と行き来して、楽しい幻想的なホワイト・クリスマスの夜を経験しました。

 

このブログでも書きましたが、私はもとはといえば建築家ですが、
30歳ころ色々考えて、人生の舵ををコンピュータの世界に切っていました。
カーネギー・メロンに行ったのも3D-CADの研究のためでした。

アメリカでも周りの人にその話をしたと思いますが、
ハーティ家の奥さんがピッツバーグ郊外にあるライトの有名な落水荘に連れて行ってくれました。

記憶によると、落水荘はビッツバーグのダウンタウンにある百貨店カウフマンのオーナーの別荘です。

今(当時)は個人ではなく、ピッツバーグ市が管理していました。
年間の見学人数も制限しているようでした。

どこをどう通って行ったかわかりませんが、
結構車を走らせて、森の中に落水荘がありました。
近くに隣家があるようなところではありません。

広い敷地で周りは雑木林だったと思います。
受け付けから少し歩いて、落水荘が現れました。
建築を志したものは誰でも知っている有名な建物です。

この家の部屋にはドアがありません。
高低の空間を巧みに配置した、
刺激的な建築です。

「屋上はこうなっているのか」とか
部屋の下を手の届くところに滝がしたたり落ちたりとか。
とてもとても感激しました。

(ここをクリックすると[Falling Water]のホームページをみることができます)

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