コーちゃんの引っ越しは3月12日に決まりました。遠くの都市ですから、もうあまり会えなくなります。とても悲しいことですが、息子の生活が第一です。コーちゃんがいい子で育つことを願うばかりです。
さて、先日ホームセンターに買い物にいくので、コーちゃんを連れて行きました。
最初に動物のフィギャーを買いました。以前可愛いい犬のフィギャーを買ってやったので、ゾウとか馬とかを選ぶかと思いましたがサメを選びました。
「これがいいの?」と何度も念を押しましたが、「うん」と答えます。正午近くだったので、マクドナルドで食事をし、必要な日用品を買って帰途につきました。
しばらく行くと後ろのチャイルドシートでコーちゃんが「恐竜」といいます。「恐竜」とは、そこから30分ほどの自然博物館で、これまで数度いったところです。そこには恐竜の骨格模型や「ガオー」と動く恐竜模型のほかに、小さな水族館があってサメがいるのです。
なるほど、サメを見たくなったのか。
「恐竜にいくの?」
「はい」
お母さんの留守電に「恐竜を見に行きます」と伝言し、車を反転させて自然博物館に向かいました。
途中コーちゃんは眠ってしまいました。
さっそく恐竜の部屋に直行。
それからサメを見に行きました。手にしっかりサメのフィギャーをもって、何度も何度もサメがぐるぐるまわってくるのをガラスに額をくっつけるように観察しています。
標本室に移ると幼稚園の遠足の子供がたくさんいました。コーちゃんは彼らに混じってわが物顔にそこらじゅう駆けまわっています。
幼稚園の子供と一渡り遊んだあと、外に出てここでも駆け回ります。もう3時を過ぎていたので、「帰ろう」とコーちゃんを促して、駐車場に向かいました。コーちゃんはさすがに疲れたらしく、なかなか動こうとしません。何度も「帰るよ」と呼びかけます。
しぶしぶついてきます。
抱いてほしいのです。
彼は私にはダダをこねません。私はいつも彼には優しくしています。しかし私は優しいけれど甘い人間ではありません。もし彼がダダをこねれば拒絶すると思います。
彼は一切ダダをこねません。
車にたどり着いて、チャイルドシートに座らせると、小さい声で「お母さん」といって涙ぐみます。おそらく母親がいれば「抱っこ」を強要したのでしょう。
彼の心理はどのようだったのだろうと思います。私は彼に優しいのですが、彼はその優しさに増長してダダをこねることはないのです。私が怖いと思っているのでしょうか(私はこれまで一度も彼を叱ったことはありません)。あるいは彼はダダをこねて優しいじいちゃんの不評を買い、じいちゃんとの良好な関係を損ないたくないと考えているのでしょうか。
あるいは幼児のそれとは違う心理なのでしょうか。
くたびれた彼にもう少し優しくしてやればよかったのだろうか。あるいはそれでよかったのだろうか。
遠くに行ってしまうと、会うこともなくなるのでしょう。彼の心のなかに優しく気の合うじいちゃんを覚えていてほしいと願っています。
晃一くん2歳6ヶ月。