胆嚢結石 5

無事生還–というほど大げさではないか。

11日主治医から手術の説明を受けました。
病名:胆嚢結石、手術名:腹腔鏡下胆嚢摘出術。

「お腹に数箇所穴を開けそこから胆嚢を摘出しますが、場合によっては開腹手術になります」
「同意であれば署名してください」

こんな場合不同意などないでしょう。

手術は12日正午過ぎに決まりました。

12日は朝から点滴を受けました。手術ではこれに麻酔薬や抗生物質を流します。
T字帯と称するフンドシの上は、手術着一枚になります。

先日も書きましたが、同室に同じ病気の患者がいて、盛んに痛みを訴えていて重篤そうです。
9時半過ぎ彼が手術に行った気配です。
が、1時間足らずで帰ってきました。

本当に簡単な手術なのだ。
私は別の手術が入ったのか、「2時以降です」と手術の変更を告げられました。

まあ私は大したことはないのだし、「どうぞどうぞ」という気分。

ところが1時少し前、「1時から手術です」と突然看護師がやってきました。
心の準備もないままに、主治医に先導されて手術室に入りました。

手術室専門の看護師から、「気分はいかがですか」と聞かれ「気分言いわけないでしょう」と本音。
手術台に横になると、直ちに左腕に血圧計等の検査器具がつけられたようです。

右腕は点滴がつけられています。
麻酔医が「麻酔を入れます」という言葉を最後に手術はまったく記憶がありません。

耳元で麻酔医が私の名前を呼ぶ声で目覚めましたが、喉に痰が溜まっていて声がでません。
たぶん私は必死に喉を指さしたと思います。

すぐさま痰を吸いだしてくれたので、やっと声をだすことができました。

ストレッチャーに乗せられて手術室から出ようとしたとき、主治医が椅子に座り込んで、「大変だった」とつぶやいていました。
「今何時ですか」と私。「3時40分です」と誰か。

「え。大手術だったのだ」(本当の大手術ではないのですが、私としては…)
後で分かったのだが、私の胆嚢は他の臓器に癒着して、その臓器から胆嚢を切り離すのが大変だったのだという。
「何度も開腹しようと迷いました」と主治医。
「がんばってもらってよかった」とつくづく安堵したところです。

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