日本の歴史・中世

私は、高校で日本史を学び大学の受験科目でも日本史を選びましたが、私の日本史といえば、聖徳太子であり頼朝であり秀吉であり明治であり、ビッグネームとビッグイベントの発生年の暗記で、物理や数学と同じように人の血の通わない、教養としての歴史です。

ここ数年、私は興味に任せて日本の歴史を勉強していて、これまでの私の日本史は歴史のほんの一面のものだったと思うようになりました。
歴史の教科書で登場する人名の数は数百でしょうが、実際にはその数万倍いや数百万倍以上の人々が生きてきた筈なのに、私はそのような一般の人がどのように生きてきたのか、殆ど何も知りません。

もう一つ、中世の歴史本を読んでいて、ずっと頭から離れないのは、「武士とはいったい何なのか、暴力団と何が違うのか」という疑問です。平将門、八幡太郎義家、平清盛、源頼朝、足利尊氏、織田信長等々の英雄は、暴力団の親分とどう違うのかという問いに答えることができません。

今回私は将門時代から初めて織豊時代まで、当初は講談社版、鎌倉時代あたりから中央公論社版の「日本の歴史」を中心に、興味がある本を脱線しながら読んできました。印象では中央公論社版はビックネームの活躍の他に、庶民や社会の動向も解説していて、時代をイメージしやすかったと思います。

その間、吉川英治の長編小説「新・平家物語」、「私本太平記」、「新書太閤記」を読みました。以前にも書きましたが、小説の長所と短所がありますが、人名や事件が印象に強く残りますので、長所の方が大きいと思います。

次回から数回にわたって、その後に読んだ戦国時代近辺の本で、読みながら感じたことを交えて感想文を書いてみようと思います。但し、最初に最近読み終えたばかりの、時代を最も下った「新書太閤記」からはじめたいと思います。

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